上達が止まる人と伸び続ける人の違い
ボルダリングを始めて1〜2か月、8級くらいまではスムーズに登れるようになったのに、そこからピタッと成長が止まる。これ、実はほとんどの人が経験する「壁」です。よく聞かれるんですが、「6級がどうしても登れません。やっぱり筋力が足りないんですかね?」という質問に対して、スタッフとして正直にお答えすると、筋力が原因であることはほとんどありません。
ボルダリングの上達で9割の人が見落としているポイント。それは「腕の力ではなく足の使い方」です。初心者の方は腕でホールドにしがみついて体を引き上げようとしますが、上手いクライマーは足で体を押し上げています。この違いに気づけるかどうかが、上達速度を大きく左右します。
コツ1:足を先に置く意識を持つ
ボルダリングで一番大切な基本は「フットワーク」です。初心者の方の登りを見ていると、まず手で次のホールドを取りに行って、その後に足を適当に置く、というパターンが非常に多い。正しい順序は「足を先に置いてから、手を出す」。足の位置が決まれば体が安定するので、余計な力を使わずに済みます。
実際にうちのジムでも、この順番を意識するだけで6級の壁を突破する方が少なくありません。練習方法としては、やさしい課題(10級〜9級)を足の置き方だけに集中して登ること。つま先のどの部分でホールドに乗っているか、体重がちゃんと足に乗っているかを意識してみてください。
コツ2:腕は「伸ばす」が基本
初心者に多いのが、常に腕を曲げてホールドにしがみついている状態です。これをやると前腕の筋肉があっという間にパンプ(疲労でパンパンになること)して、5分で腕が動かなくなります。
上手いクライマーが実践しているのは「腕を伸ばしてぶら下がる」こと。腕を伸ばした状態なら、筋力ではなく骨と靭帯で体重を支えられます。ホールドを掴んだら腕を伸ばす、次のホールドに移るときだけ一瞬腕を曲げる。正直なところ、この「腕を伸ばす」だけで登れる時間が2倍以上に伸びる方もいます。
コツ3:上手い人の登りを「観察」する
他の人の登りを見ることを「オブザベーション」と言います。単に眺めるのではなく、「あの人は右足をあの位置に置いて、体を左にひねって、次のホールドに右手を出した」と具体的に動きを分析するんです。自分が力任せに登っていた課題を、まったく違うムーブでスムーズに登る姿を見ると、一気に視野が広がります。
ボルダリングジムでは知らない人にも「あの課題どうやって登りました?」と聞くのは普通のこと。このやり取りが上達を加速させますし、自然とクライミング仲間もできていきます。
武蔵小杉でボルダリングの上達を目指す方は、Hale l.u Climbing(ハレル クライミング)のホームページもぜひご覧ください。
コツ4:レストを戦略的に取る
「せっかくジムに来たんだから休まず登らなきゃ」と思いがちですが、これは上達を妨げる間違いです。十分な休憩を取らずに連続で登ると、フォームが崩れて悪い癖がつきやすくなります。
目安は1つの課題を登ったら3〜5分の休憩。この間に次の課題を下から眺めて、ホールドの配置や足の位置を考える。2時間のジム滞在で実際に登っている時間は合計30〜40分程度。残りは休憩と観察です。「もったいない」と感じるかもしれませんが、これが最も効率よく上達するリズムなんです。
コツ5:グレードの目安を知っておく
よく聞かれるんですが、「何級を目指せばいいですか?」という質問。目標を持つのは素晴らしいですが、グレードだけを追い求めると楽しくなくなります。おすすめは、1つ下のグレードの課題を丁寧に登ること。「静かに登る」「足の位置を全部覚えてから登る」など意識を変えるだけで、まったく違うトレーニングになります。
週1〜2回通う場合のグレード上達の目安は以下の通りです。
- 10級〜8級:初日〜1か月(ほぼ全員がクリアできる)
- 7級〜6級:1〜3か月(足の使い方を覚え始める時期)
- 5級〜4級:3〜6か月(ムーブの引き出しが増える時期)
- 3級〜2級:6か月〜1年半(フィジカルとテクニックの両方が必要)
- 1級〜初段:1年半〜3年以上(かなりのトレーニングが必要)
コツ6:体の向き「正対」と「側対」を使い分ける
8級までは壁に正面を向く「正対」だけで登れますが、7級以上では体を横にする「側対」が必要になります。体を横にすると腕のリーチが伸び、遠いホールドにも手が届くようになる。身長が低い方にも有効なテクニックです。
練習のポイントは、右手を出すときは左足に体重を乗せて体を右に開く。左手を出すときは右足に体重を乗せて体を左に開く。これを「ダイアゴナル(対角線)」と呼びます。この動きを体に覚えさせるだけで、登れる課題の幅が一気に広がりますよ。
コツ7:トレーニング頻度は「週2回」が最適解
上達のための理想的な頻度は週2回。筋肉の回復サイクルと技術の定着のバランスが最も良いペースです。特にボルダリングは指の腱への負荷が大きく、腱は筋肉より回復に時間がかかります。最低でも中1日(48時間)は空けましょう。「毎日通えば早く上手くなる」は大きな誤解で、ケガをして数週間登れなくなるほうがよほど上達を遅らせます。
ボルダリングをしない日はストレッチや体幹トレーニングが効果的です。ボルダリングと食事管理の関係も知っておくと、体づくりの効率がさらに上がります。
コツ8:動画を撮って自分の登りを見る
劇的に効果がある方法なのに、やっている人が意外と少ないです。自分の登りをスマートフォンで撮影して見返すと、思っている動きと実際の動きに必ずギャップがあります。「腕を伸ばしているつもりが曲がっていた」「体が壁から離れすぎていた」といった発見が次々と出てきます。実際にうちのジムでも、撮影しながら練習している方は上達が明らかに早い印象です。
コツ9:苦手な壁を避けない
得意な壁ばかり登る気持ちはわかりますが、苦手な壁にこそ上達のヒントがあります。スラブが苦手ならバランス感覚を、かぶり壁が苦手なら体幹と足の使い方を鍛える必要がある。苦手な壁のやさしい課題(10級〜9級)から取り組めば、十分なトレーニングになりますよ。
武蔵小杉で上達を目指すなら
ボルダリングの上達に才能は関係ありません。「力で登る」から「技術で登る」へ意識を切り替えること。中原区の武蔵小杉エリアなら仕事帰りにサクッと1時間だけ登る通い方がしやすい環境です。週2回、1回あたり1〜2時間。このペースを3か月続ければ、自分でも驚くほど上達を実感できるはずです。
これからボルダリングを始める方は「ボルダリング初心者の始め方ガイド」、初めてのジム体験で不安な方は「初めてのボルダリング体験レポート」も参考にしてみてください。
Hale l.u Climbing(ハレル クライミング)
川崎市中原区上丸子山王町2丁目1325のボルダリングジム。武蔵小杉駅から徒歩10分・新丸子駅から徒歩8分・向河原駅から徒歩6分。スタッフが壁の前に立って、あなたの登りに合わせたアドバイスをお伝えします。「上達したいけど何をすればいいかわからない」という方、遠慮なく声をかけてください。