ダイエットにボルダリングが向いている理由を解説します
「ジョギングは続かなかった」「ジムの筋トレは飽きてしまった」「楽しみながら痩せられる運動はないかな」。そんなふうに感じている方にこそ、ボルダリングを試してみてほしいと思っています。
スタッフとして多くのお客さんを見てきた経験から言うと、ボルダリングのダイエット効果は「消費カロリーが高いから痩せる」という単純な話ではありません。本当に大きいのは「楽しいから続けられる」「筋肉がつくから太りにくい体になる」という2つのポイントです。
ダイエット目的で始めたのに、気づけば「課題のクリア」が目標に変わっていて、結果として体型が変わっていた。武蔵小杉エリアで通っているお客さんの中にも、そういうパターンの方が実際にたくさんいらっしゃいます。この記事では、ボルダリングがなぜダイエットに向いているのかを、具体的な数字とともに解説します。
ボルダリングの消費カロリーは1時間300〜500kcal
まず気になるのは消費カロリーだと思います。ボルダリングの消費カロリーは、1時間あたり約300〜500kcalが目安です。体重や登り方の強度によって幅がありますが、体重60kgの方で約350kcal、体重75kgの方で約450kcal程度と考えてください。
他の運動と比較してみましょう。
ジョギング(時速8km):約400kcal/時間
水泳(クロール、ゆっくり):約350kcal/時間
ヨガ:約200kcal/時間
ボルダリング:約300〜500kcal/時間
数字だけ見ると「ジョギングとそんなに変わらないのでは?」と思うかもしれません。ただ、ここで重要なのは「その運動を何ヶ月続けられるか」です。ジョギングを週2回、3ヶ月間一度も休まず続けられる人はそう多くありません。一方、ボルダリングは「あの課題をクリアしたい」という明確な目標があるので、モチベーションが途切れにくいんです。
「でも、ボルダリングって登っている時間より休んでいる時間のほうが長くない?」という疑問もよく聞きます。確かにその通りで、課題を観察する時間や休憩を含めると、壁に取り付いている時間は全体の3〜4割くらいです。それでもこれだけのカロリーを消費できるのは、登る動作自体が全身の筋肉を一度に使う高強度な運動だからです。
痩せやすい体をつくるボルダリングの3つのメカニズム
1. 全身の筋肉を効率よく鍛えて基礎代謝を上げる
ボルダリングのダイエット効果で最も大きいのは、実は「登っていないとき」にあります。筋肉が増えると基礎代謝が上がるからです。
基礎代謝とは、呼吸や体温維持など、何もしなくても生命活動のために消費されるカロリーのことです。筋肉が1kg増えると、1日あたり約50kcalの基礎代謝が上がるとされています。50kcalは少なく感じるかもしれませんが、これを1年で計算すると約18,000kcal。脂肪に換算すると約2.5kgに相当します。つまり、筋肉をつけるだけで「何もしなくても太りにくい体」に近づいていくということです。
ボルダリングが筋肉をつけるのに優れている理由は、使う筋肉が全身にわたること。腕(前腕・上腕)、背中(広背筋)、腹筋(体幹)、太もも(大腿四頭筋)、ふくらはぎ、指の筋肉まで、一度の登りで広範囲の筋肉に負荷がかかります。特に広背筋と大腿四頭筋という大きな筋肉をしっかり使うので、筋肉量の増加と基礎代謝アップにつながりやすいんです。
2. アフターバーン効果で運動後もカロリーを消費する
ボルダリングのようにインターバルで高強度の負荷がかかる運動には、「EPOC(運動後過剰酸素消費)」、通称アフターバーン効果が期待できます。これは、運動を終えた後も体がカロリーを消費し続ける現象です。
壁を登る動作は短時間で筋肉に強い負荷をかける無酸素運動です。そして休憩中に呼吸を整え、また登るというサイクルは、いわゆるHIIT(高強度インターバルトレーニング)に近い運動形式です。HIITは運動後も数時間にわたって代謝が高い状態が続くことが研究で示されています。
実際にうちのジムで心拍数モニターをつけて登っている常連さんによると、登っている最中の心拍数は150〜170bpmまで上がり、休憩中に120bpm程度まで下がる。このサイクルを1〜2時間繰り返すことで、帰宅後もしばらくは体がポカポカして代謝が高い状態が続くそうです。
3. 楽しいから続けられる — これが最大の理由
ダイエットにおいて最も大切なのは「継続」です。どんなに効果的な運動でも、3ヶ月続かなければ体は変わりません。
ランニングマシンの上で30分走るのと、壁の課題に挑戦して「あと少しで届く」「もう1回だけ試したい」と登るのと、どちらが3ヶ月続くでしょうか。スタッフとして見ていて、ボルダリングの継続率が高い理由はここにあると感じています。課題にはグレード(10級〜1級)があるので、「次の級に上がりたい」という成長実感がモチベーションになるんです。
実際にうちのジムの会員さんで、ダイエット目的で始めた30代の方のケースをご紹介します。週2回のペースで3ヶ月通った結果、体重は-4kg、体脂肪率は-3%という変化がありました。ご本人の言葉をお借りすると「体重計の数字よりも、登れる課題が増えていくのが嬉しくて、気づいたら体が変わっていた」とのことです。食事制限はほとんどせず、登った後にタンパク質を意識して摂るようにしていたそうです。
武蔵小杉周辺でダイエットにぴったりの運動を探している方は、Hale l.u Climbing(ハレル クライミング)のホームページもぜひご覧ください。
ダイエット効果を高めるための実践的なコツ
週2回以上のペースで通う
体の変化を実感するには、最低でも週2回のペースでジムに通うのが理想的です。週1回でも多少の効果はありますが、筋肉量の増加と基礎代謝の向上は週2回以上で大きく加速します。1回あたりの時間は1〜2時間で十分です。
「週2回もジムに行く時間がない」と思うかもしれませんが、着替えと登りを合わせて1時間程度でも効果はあります。武蔵小杉エリアなら仕事帰りや買い物ついでに立ち寄れるので、生活動線に組み込みやすいのではないでしょうか。
タンパク質を意識した食事を心がける
ボルダリングだけで劇的に体重を落とすのは、正直なところ食事管理なしでは難しいです。ただし、極端な食事制限は不要です。ポイントはタンパク質を意識して摂ること。
目安は体重1kgあたり1.2〜1.5gのタンパク質を1日で摂取すること。体重60kgの方なら、1日72〜90gです。登った日は特に、運動後30分以内にプロテインドリンクや鶏むね肉、卵などでタンパク質を補給すると、筋肉の回復と成長が促進されます。
ボルダリングと食事の関係についてもっと詳しく知りたい方は「ボルダリングとダイエットの食事で飽きないための工夫」も参考にしてみてください。
自分のレベルより少し上の課題に挑戦する
同じグレードの課題を繰り返すよりも、少し上のグレードに挑戦するほうが筋肉への刺激が大きくなります。「あと少しで届きそう」くらいの難易度がベストです。力を出し切って登ることで、消費カロリーも筋肉への負荷も上がり、ダイエット効果が高まります。
上達のコツを知りたい方は「ボルダリング上達のための実践テクニック」で具体的な方法を紹介していますので、あわせて読んでみてください。
長時間ダラダラ登るより、集中して1〜2時間
3〜4時間壁にいるよりも、1つひとつの課題に集中して全力で取り組む1〜2時間のほうが、消費カロリーも筋肉への刺激も大きくなります。「もう握力が残っていない」と感じたら、それが切り上げどきのサインです。無理に長時間続けるとフォームが崩れてケガのリスクも高まるので、質の高い短時間トレーニングを心がけてください。
ボルダリングダイエットに向いている人
以下に当てはまる方は、ボルダリングでのダイエットが特に合っている可能性が高いです。
単調な運動(ランニング、バイク、エアロビ)が続かなかった方。ゲームやパズルのような「攻略する楽しさ」が好きな方。ジム通いをしたいけど黙々と筋トレするのは性に合わない方。体重だけでなく体のラインや筋肉のつき方も変えたい方。一人でも始められるスポーツを探している方。
逆に、ボルダリングが唯一苦手なのは「すぐに結果を求める人」です。1週間で何キロ痩せる、というタイプの変化は期待できません。2〜3ヶ月かけて筋肉をつけながら体を変えていく、というスタンスで臨むのが成功の鍵です。
まずは体験して「楽しさ」を確かめてみよう
ダイエット効果を実感するには継続が欠かせませんが、まずは1回体験してみて「これなら続けられそう」と感じるかどうかを確認してみてください。壁を登る楽しさは、やってみないとわかりません。
初めてジムに行くときの流れや持ち物については「初めてのボルダリング体験ガイド|受付から登り方まで完全解説」で詳しく解説しています。ボルダリングをこれから始める方の基本情報は「ボルダリング初心者が最初に知っておきたい始め方ガイド」が参考になります。通い続けることで体がどう変わるかに興味がある方は「ボルダリングで感じる体の変化と週ごとの成長」もあわせてご覧ください。